漫画人生

漫画を描く用パソコンの必要スペックは? デジタル漫画家が考察

投稿日:2017年2月21日 更新日:

PCでマンガを描こうと思っても、どういうのを買ったらいいのか最初は迷うんじゃないでしょうか。

そこで、実際に何年もパソコンで漫画を描く仕事をしている私が(売れてないけど)必要スペックなどを考察しました。

MacとWindowsどっち?デスクトップとノートならどっち?等も。

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MacかWindowsか

漫画を描くとなると、パソコンはMacかWindowsの2択になります。

今から始めるなら漫画のソフトはCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)1択だと思うのですが、対応しているのが現時点でMacとWindowsだけなので他のOSは候補にならないでしょう。

1番売れてるグラフィックスソフト【CLIP STUDIO PAINT】

クリスタは公式サイト↑が一番値段がお得です。

 

クリスタを使うならどっちでも良いですが、Macだと他のソフトが対応していない場合があるので注意。

例えば作画のサポートに使えるデザインドール(3Dデッサン人形ソフト)はWindowsのみだったりします。

デザインドール(外部サイト)

3Dデッサン人形機能はクリスタにもあるので、いらない人も多いと思いますが念のため。

ちなみにMacにはブートキャンプを使ってWindowsも入れられるようですが、切り替えは起動(再起動)時だけなのでクリスタと作画支援ソフトはOSを揃えた方が良いと思います。

 

クリスタの素材は異なるOS間では移行が完全にはできないそうなので、クリスタをWindows(もしくはMac)に入れたら基本的にそのまま貫き通すことになりそうです。

win⇨Macへの環境、ブラシ・素材移行について(外部サイト)

 

私はずっとWindowsパソコンです。

クリスタの前身であるコミスタから引き継いだ素材がMacに移行できないので永久にWindowsになりそう。

性能はマックもウインドウズも同じレベルのものがあるので、使いたいソフトが対応していれば後は好みの問題ですね。

マックはデザインがとてもカッコいいですが、全体的に値段が高いのでそこは注意。

Mac Proだと一番安くて29万円ぐらいします(そのぶんスペックが高いですけど、漫画を描くのにはそこまでの性能はいらない)

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メインはデスクトップPC

仕事で漫画を描くならやっぱりデスクトップパソコンにすべきだと思います。

モニターとPCが一緒になった「一体型パソコン」でもなく、完全に独立したパソコンのことです。

でかくて重くて場所を取りますが、置き場があるなら絶対におすすめです。

例えばモニターが壊れたらモニターだけ買いなおせばいいし、キーボードが動かなくなったりしても同様にすぐ対処できます。

本体が壊れた時も修理が割安で、パーツも安く手に入りやすいです。

最初にモニターやキーボード、マウスといった周辺機器も揃える必要がありますが、パソコン本体を買い替えてもそれらは使い続けられるので長持ちします。

Macだと必然的にMac Proになりますね。

Mac miniもデスクトップですがスペック的にきつそう。

 

ノートPC等だと一部が壊れると丸ごと修理に出さなければいけないし、修理費も割高です。

締切直前に壊れたりした時、対処しやすいのは断然デスクトップですね。

同じ値段のデスクトップとノートPCがあったら、総じてデスクトップの方がスペックが高いというのもあります。

というわけで、漫画制作に必要なメインのパソコンはデスクトップだという前提で書いていきます。

 

ノートパソコンやタブレットパソコンは持ち運びが便利という利点があるので、サブ機として持っていたら漫画以外にも使えて良いと思います。

私は今はデスクトップしか持ってないんですが、ブログを書いたりするのにノートPCが欲しかったりします。ベッドで使いたい。

メイン機が壊れた時のピンチヒッターにも。

 

Wacomが出しているタブレットPCは液タブとPCが一体化していて、どこにでも持っていけそうなのですごく欲しいです。

すごく高価ですが、PCと液晶タブレットを別々に買うことを考えるとめちゃくちゃ高くはないのかな。

グラフィック性能とサイズが落ちますが、13インチのものもあります。

持ち運ぶことを考えると、むしろこっちの方が良さそうです。

 

2017/8/16追記:4万円台で購入可能な良いサブ機を見つけました。

raytrektab DG-D08IWPは商業漫画に使えるか?正直にレビューしてみた

ワコムの技術を搭載したペン付き8インチタブレット、raytrektab DG-D08IWPをお借りできたのでレビューしたいと思います。 私は(売れてないけど)漫画の仕事をしているので、持ち運びできて絵 ...

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必要スペック

CPU

パソコンを動かすための頭脳部分。

Intel core i5は欲しいです。

その上のi7にすればさらに安心。

さらに上のIntel Xeonというのもあります。

というわけで現時点ではi5、i7、Xeonのどれかということになります。

私のパソコンはi7-4790なんですが、漫画を描いている時にタスクマネージャーでCPUの使用率を見ると、ほとんど使っていない様子。

6%って・・・。

使用率が上がるのは3D素材をグリグリ動かしている時と原稿の書き出しの時で、30%を超えることも。

3D素材はこういうのです。

それでも30%台なので問題ないですね。

 

メモリ

8GBあればOK。

16GBあれば余裕があります。

私は16GBにしています。

 

漫画を描いている通常時は、だいたいいつも5GB前後の使用率です。

全くソフト等を起動していない時でも2GBぐらい使われているので、普通に描くぶんには意外とメモリは使わない印象。

しかし、複数ページを一度に開いて平行して進めているとグングン使用率が上がり、12GBを超えたあたりでクリスタが強制終了されました。

この時は5ページぐらい同時に開いていたので強制終了されましたが、2ページなら全然大丈夫でした。

また、保存をせず描き続けていてもメモリが上がっていくので保存はこまめにした方がよさそうです。

メモリ8GBでも1ページずつ(見開きで作業する場合は2ページずつ)描くには問題ないと思いますが、複数ページを平行作業するのは少し注意が必要かもしれません。

※検証は完成直前の原稿で行ったので、ネームや下書きであれば8GBでも複数ページの平行作業は可能だと思います。

 

また、メモリを多く消費するのが書き出し時です。

10GBを超えることもありました。

メモリ8GBのパソコンの場合は、書き出し時間が16GBより多少長くなると思います。

 

基本は8GB、できる限り複数ページを同時進行したかったり書き出しなどの処理時間を短縮したい場合は16GB以上のメモリを積むことをおすすめします。

デスクトップであればメモリの増設ができるので、まず8GBにしていずれ16GBに増やすことも可能です。

GPU(グラフィックボード)

CPUなどにグラフィック機能が追加されているオンボードグラフィック(内蔵グラフィック)と、グラフィック機能だけで独立しているGPU(グラボ)があります。

クリスタではGPUが推奨されています。

GPUはできれば2GBあれば快適でしょう。

といってもGPUが使われるのは3D機能だけなので、3Dを使わなければオンボードで大丈夫です。

見分け方は、パソコンスペック表のグラフィックの欄に「Intel」が入っていればとりあえずオンボードです。

 

オンボードでも最近の性能が高いもの(Iris Proとか)なら一昔前のGPUと同等ぐらいの力があるそうですが、それは試したことが無いのでわかりません、すみません(汗)

 

私の場合は背景を描く時に3Dを頻繁に使うのでGPU搭載のPCにしました。

参考:漫画の背景を簡単に描くには ~3D,写真トレースetc~

GPUはGeforce GTX760です。

2015年に買ったパソコンなので微妙に古いGPU。

また、難しいポーズを描く時には3Dデッサン人形を使います。便利。

ノートパソコンだと15インチ以上の物にしかGPUは搭載されていないことも多いです。

 

クリスタの動作環境ではGPUは「OpenGL 2.1対応のプロセッサ」とありますが今ではGPUでもオンボードでも、2.1に対応していないものはまず無いと思います。

※OpenGLは3Dのプログラムの種類。他にはDirectXがある。

 

GPUにはいろいろシリーズがあって、主に

・Geforce

・Radeon

・Quadro

・Firepro

があります。

パソコンスペック表の「グラフィック」の欄にこれらの名前がなければおそらく全てオンボードだと思います。

 

クリスタで使われているOpenGLに最適な順は

Quadro=Firepro>Radeon>Geforce

になりますが、私のパソコンはGeforceなので一番向いていないです。

しかし、クリスタの3Dではそんなに性能は必要ないようでスムーズに3Dが動きます。

ダウンロードした素材で稀にすごく重くて動かないものがあったりしますが、基本は快適です。

 

最近オンボードのPCでクリスタを動かしてみたところ、レンタリング(3Dモデルを線画にする)に時間がかかる(2~4分)ものの3Dを使うことはできました。

クリスタの3Dはオンボードでもそれなりに使用可能とわかりましたが、GPUがないと3Dについてのサポートを受けられないので(動作環境を満たしていないため)、GPUはあった方が安心です。

GPUがないとレンタリングに時間もかかるので、毎回だとイライラするかもしれません。

 

3Dを使わなければGPUは必要ないと書きましたが、3Dはめちゃくちゃ便利なので使わないのはもったいないと思いますよ。

SSD搭載

今はHDD(ハードディスク)よりも読み込みの早いSSDが人気です。

SSDは容量がいっぱいになってくると動作が遅くなるので、240GB以上あると安心です。

おすすめパソコン

・デスクトップ

・CPUはi5以上(予算に余裕があればi7)

・メモリ8GB以上(余裕があれば16GB)

・独立GPU

・SSD搭載

 

以上の条件がそろったパソコンは必然的にBTOパソコンになります。

BTOとは受注生産のことで、主にBTOパソコンメーカーが作っています。

受注生産といっても店舗には既に出来上がったのが置いてあるので、詳しくははよくわかりません(オイ)

NECのような大手メーカーはデスクトップPCといえばディスプレイ一体型のものばかりで、ましてやグラボを積んだ大きなデスクトップは皆無です。

※BTOパソコンは無線LAN受信機やSSDはオプション扱いなことが多いので注意。オプションで無線LANは3500円ほどです。

 

BTOメーカーで最も有名なのはドスパラやマウスコンピューターですね。

私はドスパラのものを使っていて、夫はゲーム用にマウスコンピューターのを使っています。

 

夫のパソコンはもう5年ぐらい使っていますが、故障したことがないです。

私のは2年ぐらいですが、修理に出したこともなく仕事で使い続けています。

というわけで、経験からドスパラかマウスコンピューターが良いと思いました。

 

以上の条件を満たしたパソコンがこちら(2017年11月7日更新)

raytrek-V MX

CPUはi7。

標準でメモリ16GB、SSDも250GBが無料プレゼント中です。

GPUはGeforce(2GB)を搭載。

税込12万円弱ぐらいになります。

SSDの無料プレゼントとは良いですね!

より快適に長く使える、余裕のあるスペックです。

 

できるだけ予算を節約したい場合はこちらでも。

Magnate MS

CPUはi5、メモリ8GB、GPUはGeforce(2GB)、SSDはこちらも250GBです。

最初におすすめしたMXと比較すると全体的に一段下がる感じですが、漫画制作に必要なスペックの基本を抑えています。

デスクトップなのでメモリやGPUは後からカスタマイズすることもできます。が、CPUは難しいです。

そのため長く使うことを考えるとどうせならi7、と思ってしまうので私はMX推しですが、気にならなければ価格がMXより3万円以上お安くなりお買い得です。

予算とスペックのバランスが良い機種と言えます。

 

この2機種が漫画に最適なおすすめPCです。サブ機ならノートパソコン等でも良いですが、メインPCはデスクトップでこれぐらいのスペックが必要だと思います。

 

パソコンのスペックをケチると、急にフリーズしてまだ保存していない分の作業が消えてしまったりと、けっこう最悪です。

私が前に使っていた糞スペックノートパソコンでは何度時間を無駄にしたことか・・・。

 

ちなみに、漫画等の大事なデータはバックアップを取っておくのが基本です。

外付けHDDも良いですが、私は電源のいらないポータブルHDDが手軽で好きです。

これならUSBに挿すだけでOK。

 

追記:漫画を描くソフト等の周辺機器について詳しく描きました。

デジタル漫画に必要な周辺機器を、漫画家が真剣に考察【液タブ、ソフトetc】

サブ機はこちらの記事をどうぞ。

raytrektab DG-D08IWPは商業漫画に使えるか?正直にレビューしてみた

 

以上です。

ご参考になれば幸いです。

 

☆☆最後まで読んでいただきありがとうございます☆☆

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