漫画人生

漫画家志望者の年齢詐称に関する事実と、漫画家の考えを語る

投稿日:2016年5月17日 更新日:

漫画家志望者の悩みの種、「暗黙の年齢制限」

実際のところ20代後半や30代以降だと漫画家になりづらいのか?

そんな悩みを持つ志望者の頭に浮かぶ「年齢詐称」

もちろん詐称なんだから問題あります。

が、多くの人が知りたいかもしれない年齢詐称についてのことと、売れてないけど漫画のお仕事をもらっている私の考えをまとめたいと思います。

詐称はしてもバレる?意味はある?結局どうしたらいい?

そんな答えがこのページにある・・・かもしれない。

※2016/11/12 最後に重要な追記あり

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「年齢の壁」は本当にある?

現実的な話をすると、週刊少年誌や小学・中学生向け月刊少女漫画誌では30代の投稿者はまずその時点で弾かれると考えたほうがいいです。

引用元:新人マンガ家相談室(外部サイト)

と、編集者のかたが言っているように、壁はあります。

ただ、小学・中学生向け月刊少女漫画誌って「ちゃお・なかよし・りぼん」のことですよね。

ちゃおは比較的20代後半でも受賞させているイメージがありますし、少女漫画誌でも高校生対象のものも多い(というかそっちの方が多いんじゃないでしょうか)ので年齢が高いけど少女漫画が描きたいというかたは、あきらめなくても良いでしょう。

20代後半や30代前半で(週刊少年誌で)デビューした方もいるとは思いますが、最初に新人賞を受賞したのはずっと前のはずです。正直、今21歳でいながら25歳で新人賞初受賞を目指すというのは呑気すぎます。週刊少年誌の新人賞は狭き門です。22歳で新人賞を獲るべく死にものぐるいで頑張ってようやく24~25で賞に入れるかどうかだと考えてください。

引用元:新人マンガ家相談室

週刊少年誌は本当に厳しそうですね。

年齢が高い人は別ジャンル(後述)に変えるなどする必要がありそうです。

 

おそらく年齢をサバ読むことを悩んでいる人のほとんどが少年・少女向け雑誌志望ではないでしょうか?

(この記事は20代後半以降で少年・少女向け雑誌志望の人をイメージして書いています)

 

私が今まで見た中だと別冊マーガレットで以前、34歳のかたがデビューしているのを見たことがあります。

井上アコが時々告知などするところ(外部サイト)

別マはデビューしてもデビュー作だけで消える人も多い中、何度か読み切りが載っているのですごいと思います。

その他だとSho-comiの水瀬藍さんが29歳(28歳だったかな?)でデビュー。

市川ショウさんが27歳デビューだったと思います。

どちらも大活躍されてますね。うらやましい。

他にも天野まろんさんというかたも26歳デビューでした。

明らかに人気が出ていたのになぜか消えてしまいましたが・・・。

 

年齢が高い志望者に求められること

私が見た、20代後半以降に少女漫画誌でデビューした人に共通しているのは

レベルが高い

ということです。

絵はうまいし話も面白い。

市川ショウさんは、デビュー作では絵はそんなに上手とは正直思いませんでしたが、かわいい絵柄でお話がとにかく面白かったです。

年齢があがるにつれ求められる質のハードルは高くなりますから、のんびりもしていられません。

引用元:新人マンガ家相談室(外部サイト)

と言われるように、年齢が高いと、歳相応の実力が求められます。

 

というわけで、年齢相応の高い実力があれば年齢の壁は越えられます(30代で週刊少年誌やちゃお、なかよし、りぼん志望というのは残念ながら除きますが)

 

では、歳相応の実力がなければどうしたらよいでしょうか?

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努力して実力を付ける

それができたら苦労せんわ!って感じですが、書かないわけにもいかないので。

年齢の壁が低いジャンルに変える

青年誌、女性誌ならば、絵の技術が多少稚拙だったりアクの強い絵だったりしても、内容が人生経験や知識が反映された厚みのあるものならば読者が受け入れてくれますので、十分評価の対象になります。
また、萌え系やファンタジー系の雑誌ならば 「少年~」とか題されていても週刊少年誌ほど年齢の壁は高くはありません。絵柄や作風がその手の雑誌に向いていればそちらを目指す手もあるでしょう。

引用元:新人マンガ家相談室(外部サイト)

年齢が高くて悩んでいる漫画家志望さんにお決まりのアドバイスが「ジャンルを変えたら良い」です。

 

「ナニワ金融道」の青木雄二さんが、遅咲きの漫画家として必ず名前が挙がりますが、年齢を活かした漫画を描いて大成功させた代表例ですね。

デビュー時45歳だそうです。

経験や知識を活かした漫画が描けるってことはじゅうぶん「歳相応の実力がある」ってことになりますけど、その実力を発揮できる雑誌やジャンルに行かなきゃ意味がないですね。

年齢詐称

・歳相応の実力がない。努力しても成果が出ない

・漫画に活かせるような経験がない

・どうしても大手出版社で少女(少年)漫画が描きたい

こういう人の中には年齢をサバ読んでみたくなる人もいるかと。

果たしてメリットはあるのか?

漫画家志望者は若い方が将来性を買われたり伸びしろを見てもらえて有利なので、若いと思われれば確かに有利にはなるでしょう。

バレる?

バレるパターンを考えてみましょう。

 

・身分証を提出

 提出することはありません。私も提出を求められたことはありません。

 年齢は自己申告のみなので、これでバレることはないでしょう。

 

・投稿歴

 漫画家志望者さんの書き込みをネットで見ていると、

 「昔、投稿してCクラスだった。昔の話なので今回は同じ雑誌に初投稿として出した。しかし、雑誌に結果が載ると『前回の成績:Cクラス』と書いてあった」

 というような書き込みを何度も見た事があります。

 つまり、投稿者の本名や住所がデータに残っている可能性が高いので、一度でも実年齢で投稿したことがある出版社にはもうサバを読んでも無駄と考えられます。

 

・絵柄が古い

 長年、漫画家志望者をやっている人が陥りやすいパターン。

 年月が経つにつれて時代が変わって、絵が古臭くなってしまうという・・・。私も陥りました。

 たまに月刊漫画賞のページを見ていると「こいつ絶対19歳じゃないだろ!」っていう人がいたりします。

 でも、そういう人でも賞は取っているし、実年齢が絵柄だけでバレるってことはないみたいです。

 怪しまれはするでしょうし、そもそも古くさい絵柄だったら直した方がいいですね。

 

・見た目とのギャップ

 たいがいは「歳のわりに老けた人」で済むと思いますが、あまりにギャップがあると怪しまれるでしょう。

 投稿であっても首都圏在住だといずれデビューしてから編集さんと会うことになると思うので、極端な詐称は難しい。

 地方在住者ならバレることは考えにくいでしょう。

 

・声でバレる

 50歳なのに20歳にサバ読んだら声でバレそうです。

 

・子供の声を電話で聞かれる

 子持ちの人だと、電話の最中に子供が話しかけてきて・・・なんて普通だと思います。私もよくあります。

 妹(弟)の声です!とかいって誤魔化せばいいだけですが、毎回電話の度にハラハラしそう。

 

・誰かにバラされる

 サバ読み芸能人のパターン。

 

・自白

 良心の呵責により自ら激白。

 

年をサバ読むデメリット

上に書いた「詐称がバレるパターン」はどれも大丈夫!

サバ読んで年齢の壁を無視するんだ!

わーい!

と思ったとしても、ちょっと待ってください。

 

万が一バレたら信用を失う

万が一、何があるかわかりません。

編集者さんも人間ですから、詐称するような人間はイヤでしょう。

結果が出せるのは、結局はやっぱり実力のある人だけ

若いと多少は大目に見てくれるとはいっても、若いだけでデビューはできません。

私もその昔、サバを読んで投稿や持ち込みをしたことがありますが(笑)結果はボツ。

「若いとデビューできる実力、でも年齢が高いとできない実力」というのは案外狭い範囲だと思います。

それでもサバ読みたい人

そういう人もいらっしゃるでしょう。

30代以上でどうしても週刊少年誌や、りぼん等を志望している人には詐称する以外デビューの道はないわけですから。

 

以前、ヤフー知恵袋だったか教えてgooで、30代の売れない漫画家だという人(たしか少年漫画誌)が

「若い人に掲載枠をすぐ持っていかれる」と書かれていました。

デビュー後も年齢が関係あるの!?と驚きました。いや、年齢じゃなくて単に実力だけの問題かもしれませんが・・・。

 

私の場合、デビュー後は女性誌ということもあると思いますが年齢の話とは無縁です。

担当さんが数回変わっているのですが、おそらく最初の担当さん以外は私の年齢を知らなさそう(興味なさそう)な雰囲気もあります。

デビュー後にお仕事依頼をくださったところからは、年齢を聞かれたこともありません。

 

若くないけど少女マンガを描きたい!というような気持ちは私もわかりますが、60歳になっても描きたいかというと疑問です。

いつかは女性誌や青年誌に描くことになるのでは。

それなら今からそっち(女性誌や青年誌)に挑戦してもいいんじゃないか・・・?と思います。

 

女性誌や青年誌であっても、さすがに60歳とかで投稿となるとハンデになると思うので、その場合は年齢を空欄にしては?と思います。

 

以上です。

何かの参考になれば幸いですが、どう行動するかは全て自己責任でお願いします。

※とりあえず、私はサバを読むのはやめといた方がいいと思っています。

 

2016/11/12追記

マイナンバー制度ができるに伴い、マイナンバーと身分証明書の提出を求められました。

提出先は編集部ではなく、普通は別の「個人情報を使う部署」だと思いますが、出版社に身分証明書を渡す時代になったようです。

 

 

☆☆☆最後まで読んでいただきありがとうございます☆☆☆

デビューしても、漫画業界が消えてしまったら意味がありません。表現規制の危険性についても知っておいてください。

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